生理・子宮に関するお悩み

生理に関するお悩み

月経不順

月経が突然大幅に遅れたり、逆に通常より早くに月経が来るなど、月経の周期が一定しないことを月経不順といいます。
無排卵月経である場合もあるので、受診をおすすめします。
月経不順はホルモンのバランスが崩れていたり、ストレスが原因になっている場合が多くあります。

月経がこない無月経の原因

  • 体のどこかに疾患がある
  • 排卵がうまくいってない・排卵障害がある
  • 卵巣が腫れている
  • 持病のある方は飲んでいる薬の副作用の影響で月経がこないケースもあります。

※まずはお話を伺い、その方にあった治療法を考えていきます。

18歳になっても月経がこないようであれば、先天性異常を調べる必要があります。
染色体異常の子宮奇形なども疑われますので、少しでも早く受診に来てください。
その場合は手術になりますので、提携している病院をご紹介させていただいております。
子宮奇形は、子宮に耐えられないほどの激痛が走るので自覚されると思います。

生理痛

生理痛は放置せず、治療することで不妊の原因にもなりうる子宮内膜症を防ぐことができます。
また、生理痛がひどいことを月経困難症ともいいます。
「生理痛がひどい」「痛くてつらい」という症状を訴えて当院にご相談される患者さまが多くいらっしゃいます。
市販の痛み止めを飲んで、仕事に行かれる方や家事をこなす方も多いでしょう。

内服のタイミング時を指導させていただきます。
また、漢方薬で痛みのコントロールができている方もいらっしゃいます。痛み止めも大切な治療の一つで、我慢しすぎず、適切に使用していく必要があります。
まず大切なのは、生理痛の原因となっている潜んだ病気がないかを見つけることです。
子宮内膜症の疑いもあるので、たかが生理痛と放っておくと、将来妊娠しづらくなるといったことにもなりかねません。

生理痛でお悩みの方はまず受診していただき、そのような病気がないかを診察いたします。
異常がなければ、子宮内膜症などの病気にならないように治療を施していきます。

また男性経験のない女性が生理痛でお悩みにこられた場合は、お腹の上から超音波検査をするなどご配慮をさせていただいております。

月経前症候群

この症状はPMSと呼ばれており、月経前に起こるイライラ、情緒不安定、生理前にくる下腹部の痛みといった症状があります。
排卵前のホルモンが病気と関係していると言われていますが、同時に様々なストレスが関係していると思われます。

当院としては、まずは「きちんと食事はとれていますか?」「睡眠は十分にとれていますか?」など生活習慣を中心にアドバイスさせていただいております。
またアロマテラピーや半身浴など、リラックスした時間をつくることで、効果がある方もいらっしゃいます。
症状に応じて漢方薬や低用量ピルを使用することで、たくさんの方が楽になったと言われます。

子宮に関するお悩み

特に気を付けたい子宮の病気

子宮内膜症

子宮内膜症は、生理痛が強いことで発見されることの多い病気です。

問診・内診・超音波検査等で診断します。男性経験の無い方に対しては、まず腹部からの超音波検査から行います。
子宮内膜症に古い血液が卵巣にたまるチョコレート嚢腫(のうしゅ)というものができたり、子宮筋腫がはれる子宮腺筋症が見つかる場合があります。

卵巣チョコレート嚢腫は、悪性に変わる可能性もありますので、経過観察をしなくてはいけません。
子宮内膜症は、不妊の原因の一つになり得る病気です。早期の発見が良いことから、自己判断でほおっておかず、受診していただくことが大切だと考えます。
子宮内膜症の治療法の一つとして、ピルの服用があります。
また、当分妊娠は考えていない方にとってはピルを含め子宮内膜症のお薬があるので、よく患者様とご相談して決めてまいります。

当院では、じっくりと患者様とお話しながら、今すぐ子どもがほしいのか、まだ当分考えていないのか、患者様の今後の妊娠計画についてのご相談も親身になってお聞きし、できるだけご希望に沿った治療方針をご提案させていただいています。
子宮内膜症になられた方でも、元気なお子さまを産んでいる方はたくさんいらっしゃいます。

子宮筋腫

子宮筋腫は、女性の約4割の方が持つ病気です。
症状の無い方もいらっしゃいますが、月経量の多い方(過多月経)やそれに生じる貧血等で気づく場合もあります。
健康診断で貧血のある場合、婦人科受診をおすすめします。

子宮筋腫は、良性の腫瘍ですが、症状によって治療をすすめる場合と経過観察する場合があります。
大きさだけが問題ではなくて、小さな筋腫であっても位置によっては治療が必要になります。
お知り合いの方にも子宮筋腫の治療を受けた方がおられると思いますが、あくまでも参考にして、自分自身の状態を知った上で、治療が必要かどうかを考えていきます。
治療の方法も手術療法以外にもありますので、一人で悩まず、相談に来てください。

また、閉経を迎えると筋腫は小さくなっていく傾向があるため治療の必要が無いケースもあります。
しかし、筋腫に似た病気の中に、急に腫瘍が大きくなる子宮肉腫があり、これは悪性の腫瘍なので即手術が必要になります。
また、子宮筋腫は不妊症や流産になる可能性のある病気ですが、子宮筋腫を持ったまま妊娠・出産される方もたくさんいらっしゃいます。
「私、子宮の病気だから赤ちゃんできないんだ…」と落胆しないでください。
不安に思われることがあれば、いつでもご相談にいらして下さい。

子宮頸がん

日本では、年間約2700人の方が子宮頸がんが原因で亡くなられています。

子宮頸がん検診を受けていれば、ほとんどの場合、早い段階で病気を見つけることが可能です。
「症状がないから受診しない」とか「私は癌になるわけがない」と思うのが一番危険です。
子宮頸がんは初期の上皮内がんでも出血しないので何も症状がなくても検診を受けて下さい。

子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって生じると考えられています。
そのほとんどが性行為によって感染し、女性は男性から男性は女性からウイルスをもらいます。

怖い話ですが、一生のうち全女性の約80%、10代~20代の性行為の経験のある女性の70%はすでにこのウイルスに出会っています。しかしながら、感染をおこした人全てが子宮頸がんになるわけでなく、原因となるHPVは9割の人が自然に消失するとわかっています。
一部の消えない人が繰り返しHPV感染をおこすことでがんに進んでいくことがあります。

子宮頸がんワクチンは、世界中で使用されていて、その多くの国では明らかに子宮頸がんの患者が減っていますが、日本では、子宮頸がんワクチンの投与が可能になったのは他の国よりも遅く、最近のことです。
子宮頸がんの発生率を下げるというしっかりした統計が出ているワクチンです。
副反応についても十分に時間をかけて説明した上で、納得していただいた方にワクチンを摂取しています。

更年期に関するお悩み

さまざまな生活環境の変化が、更年期障害を悪化させます

ホルモン補充療法

更年期障害の症状として、のぼり、ほてり、運動をしていないのに起こる発汗などのホットフラッシュが代表的です。
また、イライラ、怒りっぽくなる、うつ様症状、情緒不安定になるなどが挙げられます。
閉経前後5年から10年の間に、ホルモンバランスに大きな変化が起こったり、ホルモンが減ってくることが原因といわれています。
体の変化もそうですが、日常生活でもストレスのかかりやすい年齢というのも関係しているのではないでしょうか。

たとえば、

  • 両親の介護の問題
  • 子どもの受験の悩み
  • 子どもが成人して巣立っていってしまった寂しさ
  • 仕事をバリバリされている方は管理職になり大きな責務を任される

など生活面でも大きく変わる時期と重なってしまいます。

このように、更年期障害と周囲をとりまく環境の変化で症状がさらにつらく感じる方には、いろいろな話をしながら、良くなっていくお手伝いができればと考えています。

更年期障害のホルモン補充療法には、のぼせ、ほてりに抜群の効果が現れます。
しかし、子宮筋腫が大きくなっている方には出血の原因にもなりますし、乳がんを患っている方にはホルモン補充療法はできないので漢方薬などで治療をしていきます。

漢方薬

漢方薬は昔から婦人科でよく使われるお薬です。
更年期障害には漢方薬も効果的です。
腹診をしながら、患者さまの症状に合った漢方薬をお出ししています。
更年期障害にはホルモン補充療法と漢方薬を併用して、症状を和らげる治療もあります。
また、漢方薬は、更年期障害だけでなく、生理不順、頭痛、生理痛、月経困難症などの治療にも効果があります。

カウンセリング

真面目ゆえに悩みを抱え込んでしまうタイプの患者さまには、まずはじっくりとお話をお聞きして、体調のことだけでなくプライベートなお話を含めカウンセリングさせていただいております。
中には、ひとりで抱え込んでいたのがよほどつらかったのか、その場で泣き崩れてしまう患者さまもいらっしゃいます。

お話をお聞きするだけでも、心が随分軽くなることも多いと思います。
当院では、患者さまが何を訴えたいのかによく耳を傾け、親身になってアドバイスすることを心がけております。

更年期障害の症状は自律神経失調症の症状と似ているところがあります。
うつや情緒不安がひどい患者さまには婦人科だけではなく、心療内科の受診を勧めることもあります。
心療内科は何だか怖くて行きたくない、とおっしゃる患者さまもいらっしゃいますが、患者さまが日常生活を安定させ、円滑に送るためにいろいろな科をご紹介して受診していただくのはよいことだと考えております。
ホルモン補充療法、漢方薬、心療内科のお薬を併用して、明るく、前向きになられた患者さまもいらっしゃいます。

また動悸が激しいなど、更年期障害ではなく不整脈の疑いのある患者さまには、専門的な病院をご紹介し、検査を受けていただくこともあります。
このように、最初の入口は当院でも、患者さまの状態や症状に合わせて、その患者さまが必要な治療を受けられる病院をご紹介するのも医師として大切なことであると思っております。